鷲尾翼のブログ

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【エッセイ】#20『着こなす/プラダを着た悪魔』

 僕はオシャレではない。

 というか、自分から「オシャレなんです」というもんじゃない。

 

 オシャレという言葉は、すごく曖昧だ。

 ファッションセンスが優れていることの総称とも違うし、ブランドものを身につけてるからオシャレというわけでもない。結局はその人が好きな服を着て、たまたま褒められているだけだ。

 

 僕が思うに、オシャレの別名は「着こなす」だ。

    たまたま服を褒められた、その偶然の確率を上げた人が、服を着こなしている人だ。

 

 僕は神社仏閣巡りで御朱印を集めることが趣味だ。

 御朱印を集めることもひとつの理由で、当然だがそこの神社の御利益や日頃の感謝を伝えるのが優先すべきことだ。

 二礼二拍手一礼、そして御朱印を頂いた後、ベンチに座ってゆっくり休んで他の参拝客を見ると、少し面白い。

 

 老若男女問わず様々な年齢層の人が神社に訪れ、友達同士やデート中のカップル、マダムな人達から老夫婦まで、いつもの嫌味や偏見を探す人間観察とは違うほっこりした時間を楽しんでいる。

 そんな人間観察を楽しんでいるうちに、その人のファッションにも少しだが興味を持つようになった。

 

 自己主張が強い人はクドい蛍光色の服で揃えるし、都心で働くサラリーマンの腕時計は煩いから、信用できない。還暦を迎えているだろうおじいさんがファッションで茶色いスーツを着てコーヒーを楽しんでいると、未来がどこか温かい。

 

 確かに人間観察とはいえ、偏見を織り交ぜてはいけない。しかし、普段その人が隠しておきたいこと、コンプレックスのような部分はどこかファッションに反映されている気がする。

 そう思って神社仏閣を巡った帰りに洋服を1-2着購入すると、必ずと言っていいほど失敗する。もうすぐ夏なのに、厚手の春物を急いで買ったりしてしまう。後、買い物全般だが買うまでが欲求のピークで、買った後から熱が冷めていく。

 

 まだ僕は、オシャレに急がなくていいようだ。着こなしている人たちを眺めているだけで、それでいい。

 

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【本日の映画】
監督:デヴィッド・フランケル
制作:2006
ローレン・ワイズバーガーの同名のベストセラー小説を映画化した、ハートウォーミングな女性映画。ゴージャスなファッション業界誌の舞台裏をコミカルにみせる。
 
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