鷲尾翼のブログ

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【エッセイ】#78『フェチ』

 「好きなタイプは?」という質問は僕にとっては永遠の課題だ。

 「優しい人」とざっくり言うことも出来るし、実際優しい人にも会ったことが何度もある。しかし、優しい人は誰にでも優しい。

 「良い物件は既に誰かが住んでいる」そんな言葉とともに、好きなタイプについてこれからも追求し、求めていくのだろう。

 

 そんな課題と同じように、今まで僕にとって無縁だと思っていたものがある。それが「フェチ」だ。

 

 「フェチ」とは、類型としては 身体の一部分に対する執着 身体の表面に見られる先天的または後天的特徴への執着 服装や服装の一部分、あるいは人間が身に付けるものに対する執着 特定のシチュエーション、行為に対する執着 特定の属性、ロールプレイングに対する執着 などがある。(Wikipedia参照)

 

 例として「足フェチ」「胸フェチ」「匂いフェチ」など男女の違いでもフェチの傾向が違う。なので、「何フェチですか?」という質問はその人の好みを知る他に、性癖や過去を遠回しに知れる好都合な質問だ。

 

 ではなぜ僕が「フェチ」とは無縁なのか。これは、あくまでも僕の妄想だが僕は相手に対して自分の欲求を要求しないと思っているからだ。

 

 例えば相手に着てほしい服装があった時に「これを着てほしい」と思いはするが、着てこなくても別にいい。ショートカットが好きでも「短い方がいい」とは言わない。

 そして、僕は束縛の傾向があると自覚している。気になることに対してそれを解決しないとストレスになり、精神的に参ってしまう。だからと言って相手に対して自分の好みを強制させるのは自分でも嫌いだ。

 なので、そのきっかけにならないように要求もしないし、抑えている。だから、僕はフェチとは無縁だと思っていた。

 

 しかし、先日初めてストリップを鑑賞してから、深く考えることがある。

 あの時のストリップ鑑賞で僕はドキドキした。それは好みの楽曲を偶然見つけたときの鳥肌をゾワゾワ感じる感覚とは近いが、違う快感だった。

 しかし、そのドキドキがどこで感じたのかが分からない。初体験の衝撃なのか、女性の裸を見たからなのか、会場の緊張感からなのか。

 ストリップを始めて観賞してからあのドキドキ感を追求した。考えて、考えて僕は「肌フェチ」にたどり着いた。

 

 しかし、先ほども言った通り僕は「フェチ」という言葉を使っていいのか分からないほど、フェチに対して無縁の人間だった。

 そんな時に「エイチ展」という作品展示会を知った。

 

 「エイチ展」とは、SNSを中心に活動するカメラマンが「性別を問わずに魅力的と思える肌色作品」をテーマに、フェティシズムを刺激する作品が多く展示されている展示会のこと。

 

 早速エイチ展に行き、作品と触れ合った。カメラマンとして技術が光る作品や、独創的なアイデア作品も多いが、何より被写体の魅力を引き出していたものばかりだった。おかげで、自分のフェチを確認することが出来た。

 しかし、それと同時にまた深く考えなきゃいけないことがあった。

 

 それはエイチ展を主催しているフリーのカメラマン猿山秀人さんが「感情」「表情」をフェティシズムとして捉え、それを重要視していたことだ。

 カメラマンならではのフェティシズムの感性に共感と納得をしている反面、今まで「フェチ=体の一部」という固定概念があったため、選択肢が広がった故のゴールの無さを感じてしまった。

 また、「感情」や「表情」は僕にとってトラウマのように理解できないものだと思っているので尚苦しい。

 

 また僕は「フェチ」について深く考え、追求していくだろう。

 

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