鷲尾翼のブログ

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【エッセイ】#67『アイロン』

 最近、外に出かける前にすることがある。それが、今日着ていく服にアイロンをかけることだ。

 ルーティーンとも言えるが、アイロンをかけている時はどちらかというと、ギターを弾いたり映画を観たりする時に感じる高揚感がある。

 どうやら、ハマってしまったらしい。

 

 きっかけという出来事もないが、季節柄Tシャツで過ごしていたのが、どこか肌寒く感じ始めて布一枚が恋しくなってき始めた頃、パッとシャツを手にしたのが始まりだろう。

 コロナによる緊急事態宣言で4月以降の外出が減ったのと同時に、自然と衣替えのタイミングと重なってシャツを押入れに入れたままだった。それ以来だったので、衣替え用に綺麗にしたわけではなかった。

 おかげで、長袖がしわが寄りまくって七分袖になっているほどクシャクシャな状態だった。

 

 しかし、以前の僕はそういう衣類に対して捨てるでもなく、「アイロンをかける」という概念もないので無理やり着ていただろう。Amazonの注文履歴を見ると去年の3月に購入していたので、一時的にアイロンに対して意識したみたいだが、挫折したらしい。

 そんな僕でも、あの日のクシャクシャにしわだらけだったシャツを見て、衝動的にアイロンをかけたくなった。

 

 着る服といっても、男性なので根本的に少ない。インナーのTシャツにジーパン、その時次第で上着のシャツがある程度だ。この衣類の少なさも今でも続くアイロン意欲に繋がるのだろう。

 僕は週に2回、定期的に洗濯をするのだが、その時にアイロンをかけると思うと消極的になる。きっと、これを読んでいる人の中には主婦だったり、日常的に大量の衣類をアイロンにかける人もいるだろう。そんな人がいると思うと、毎度感心してしまう。

 

 しかし、家事や炊事を「量」で評価するのは少し違う。

 世間では朝から晩まで家事をしていることを褒めたり、それを当たり前だと思っている風潮がある。自分の生活の中で得意、不得意な家事もあるし、それを無理やり行うことで家事自体が消極的になってしまう。

 僕も、家事自体に好き嫌いは無いのだが、過去に「毎日やる!」と意気込んで1か月で断念したことがある。そのため、週に2回洗濯をするタイミングでトイレ掃除や風呂掃除などの水回りをしている。

 毎日ではないが、僕にとっては「週2回」が家事を続けられる個人的なコツだ。

 

 アイロンをかける際も「出かける前」というのが継続している理由だろう。その日着ていく衣類をアイロンをかけると、間接的にやる気に繋がる。可愛く言うと、出かけることがワクワクしてくる。

 後、アイロンをかけたばかりの衣類はホカホカな状態で、スッと腕を通すとめちゃくちゃ気持ちいい。コインランドリーの乾燥機にかけたばかりのフワフワなタオルを顔にうずめている感覚に近い。

 この感覚は、出かける前にその日着ていく衣類をアイロンをしている者しか味わえない。

 

 本来だったらハマっていることに対して「あー、早く○○したい!」と衝動的になるものだが、これだけアイロンについて語っても不思議と「アイロンをかけたい!」と思わない。

 これもひとつの魅力かもしれない。

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