鷲尾翼のブログ

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【エッセイ】#64『あのギターが欲しい』

 今の僕は、22年という人生の中で一番音楽と向き合っているだろう。それも作曲活動というよりかは、楽器への欲求、そこから生まれる延長線上に「曲作り」があるような不思議でピュアな気持ちをここ数日過ごしている。

 

 人間、生きていれば「憧れ」という衝動に駆られるだろう。テレビや雑誌などのメディアで煌びやかに映る有名人が使っているモノは、例え高額でも使いたくなる。簡単に言えば「その道具を使えば、あの人になれる」のような魔法のアイテムに見えてしまう。

 その欲求が、僕の場合楽器、特にギターに感じてしまった。

 

 きっかけは、ある楽器を買ったことだと思う。「思う」という言葉を使うほど明確な理由でもないのだが、これしか思い当てはまらない。

 1か月前、「Launchpad(ローンチパッド)X」という約2万円のMIDIパッドを買った。MIDIパッドとは、僕もよく分からないが、自分の目で見た特徴などの述べると、16×16の正方形の64個のボタンを駆使して、ドラムのように叩いたり、ピアノのように弾いたりする「DTM(デスク・トップ・ミュージック)」の分野において便利な楽器の一つだ。というより、文字で説明するのには無理がある。少しでも興味がある方はYouTubeGoogleで「Launchpad X」と検索してほしい。

 話を戻して、僕はその不思議な楽器を購入した。

 

 その時にある欲求が日を追うたびに蓄積されていた。

 

 「音楽と向き合いたい」

 「作曲をしたい」

 「あの頃の自分に戻りたい」

 

 実は、「楽器を買う」という行動は僕にとって久々だった。Amazonや楽器の通販サイトの購入履歴を調べると、最後に楽器を購入したのは2年前に買った1万円のテレキャスターだった。

 さらに過去を振り返ると、一番最初に楽器を手にしたのも今から5~6年前にハードオフのジャンク品にあった500円のアコギと、僕の音楽への歴史は短いがそのターニングポイントと言える時期には「新しい楽器を買う」という行動があることを思い出した。

 

 「あの頃に戻りたい」

 そう思ってしまうほど、あの頃の僕は無我夢中に音楽と向き合った。ピークの時には1か月にオリジナル曲を3曲作るほどの、ある種のゾーンに入っていたと思う。それから、1万円のテレキャスターを買った時も、3万円の初心者用のDTMソフトを買ったときも、何が正解か分からないまま曲を作り続けた。

 しかし、新しい楽器も日が経てば、日常の風景の一部でしかなくなる。あの頃と同じように楽器を手にしても、作曲欲求を何も感じなくなってしまった。

 

 そんな時に「Launchpad X」という未知の楽器を購入した。

 頻度で言うと、週に1回ぐらいのペースでその楽器と触れているのだが、正直ギターなどと比べると触れる機会が少ないと思う。

 それが原因なのか「この楽器を使って作曲したい」というより1万円の初心者用のエレキギターを使っているというコンプレックスも相まって、「自分が欲しいギターを調べよう」という異なる方向性で音楽と向き合ってしまった。

 

 「アコギだったら、GibsonのJ-45だな。」

 「ES-335もいいけど、Epiphoneのカジノもいいな。」

 「fenderテレキャスターは憧れだよな。」

 

 今まで知らなかったブランドや、購入計画、それを手にした自分の姿。それを想像するだけで楽しい。

 しかし、そういう憧れのギターはどれも20万以上する。それでも「3年ローンを組めば…」と簡単に決断してはいけないようなこともつい考えてしまう。

 

 他にも、自分の今の活動について向き合ったりと、自分の未来について考えることが多い。しかし、今の僕はあまりにも無残だ。

 しばらくはこの1万円のテレキャスターと、未知の楽器で僕の音楽を表現しよう。

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